はじめに
診断・疾病検査・遺伝子治療・細胞治療など、中国でも遺伝子技術の応用が様々なところに展開されている。(上記は、各業界に関する応用サービスとその技術をまとめたスライド)
こちらのスライドは、上記スライドで付番した箇所に対する関連政策をリスト化したものだ。2020年以降に次々と政策が出されていることに気づくと思う。
私自身が遺伝子検査キットを購入して試してみたので、今回は政策分析ではなく、こちらの少しくだけた内容を紹介したい。
中国遺伝子検査キットを体験
今回、WeGene社から出されている遺伝子検査キットを試してみた。
費用は標準版で799元。検査項目には以下が含まれている。
【検査項目】
・祖先分析
・運動体質
・栄養代謝体質
・疾病リスク
・遺伝性疾病の有無
・遺伝的身体特性
・皮膚特性
・心理/人格分析
【一連の流れ】
1.APP上で購入。2日後に検査キットが郵送されてきた。
2.専用キットを使って唾液から収集。WeGene社へ郵送。
3.その後3営業日後に、APP上で検査結果が作成。
中国で一般的に使われている遺伝子検査キットは200元~300元のものが多い。
今回購入した検査キットには、「遺伝性疾病の有無」といった項目もあるため、高い値段設定となっている。この項目は、生命保険購入時の要素になるかも知れないし、また乳幼児の遺伝性疾病を確認する要素としても使われる。
(※上記画面は私の検査結果ではありません)
検査結果を確認するAPP上では、上記の「遺伝子保険サポート」というツールがある。
「あなたの重大疾病リスクを確認しましょう。遺伝子視点から保険購入にあなたは適しているか?」というメッセージだ。
いくつかのアンケート結果に答えると重大疾病リスク指数が算出され、その後、保険プランを専門家と相談可能なチャットへ誘導されるというものだ。
上記は、検査項目にある「心理/人格分析」の内容だ。
遺伝子検査で人格まで分析されることに疑問を感じてしまうが、収集した遺伝子とアンケート結果によるビックデータ分析を行っているらしい。
その他に面白いものだと、検査結果には以下も含まれている。
・早寝早起き体質の遺伝子か否か?
・蚊に刺されやすい体質の遺伝子か否か?
さいごに
メディアで掲載されていた、中国調査会社の発表する中国遺伝子検査市場規模を調べてみた。
・2015年:177億元
・2016年:386億元
・2017年:465億元
・2018年:603億元
・2019年:782億元
・2020年:1,015億元
遺伝子検査費用が低価格になり、実際に検査を受けるユーザー数が増えたことが、市場全体の拡大に繋がったと言われている。
本日は「検査」に関して紹介しました。
中国遺伝子市場に興味ある方・交流したい方などご連絡ください。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。