はじめに
前回の本ibg Healthcare Newでは、国務院より発表された《新時代老齢業務の強化に関する意見》について紹介した。
本日はこちら。
2021年11月22日に国家衛生健康委員会より発表された《高齢者医療介護サービスパイロット業務の展開に関する通知》を取り上げたい。
先日の取り上げた《国務院発表文書》の2日前に出されたものだが、今回紹介する衛生健康委員会から発表された内容は、より施策内容が具体化されている。
高齢者医療介護サービスパイロット業務の展開に関する通知(衛生健康委員会発表)
上記スライドは、《高齢者医療介護サービスパイロット業務の展開に関する通知》を1枚ものに纏めたものだ。
簡単に言うとこんな内容だ。
・パイロットに指定された15省で、上記1~6の任務を、2022年の一年間やってみよう!
・パイロット実施結果がよければ、その経験を2023年に全国展開します!
上記6つのパイロット任務だが、特徴として以下のことが言える。
・医養結合の推進(医療資源と養老資源の統合活用)
・DXの活用(特に社区・自宅での医療介護レベル向上へ活用)
・財源面の課題解決を検討(長期介護保険制度・商業保険等への期待)
さいごに
高齢者医療介護についてだが、中国の方と話していると「財源面の課題」が一番大きいように感じる。(以下ibg仮説)
【高齢者/家族からの視点】
・専門的な介護施設は費用が高い。
・自身の貯蓄や養老保険だけでは賄いきれず、自宅や社区での介護を受けているのが現状。
【介護就業人材からの視点】
・トレーニング機会は増えているが、社会的ステータス・金銭報酬面で見ると厳しい状況。
【地方政府からの視点】
・現行の公的医療保険収入から高齢者介護財源を賄うのが現実的だが、医療費財源自体も厳しい状況。また公的医療保険は2種類(都市従業員基本医療保険・城郷住民基本医療保険)あり、納付額を考慮すると種類ごとに待遇は大きく変わることになる。
引続き、政策動向・市場動向をウォッチしていきたいと思います。
【以下、長期介護保険制度パイロット政策の一部の都市情報】
※上記とは異なる、長期介護保険制度に特化した“パイロット施行“です。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。