はじめに
2018年12月の“4+7”として始まったVBP(VolumeBased Procurement)。
既に第4回まで実施された。
今では上記の全国VBPだけでなく、GQCE未通過の医薬品を対象とする地方VBPも常態化している状態だ。
上記スライドの右側は、2021年2月3日に行われた第4回VBPルールを纏めたものだ。第2回以降の変更点は、選定社数と契約期間。簡単に言うと、選定社数の間口が広げられている状況だ。
ここ数日、第4回VBP入札結果の施行開始日が、各省の医療保障局から発表されている。今回は、河南省医療保障局からの発表内容を紹介したい。
河南省の発表
2021年3月26日、河南省医療保障局から《第4回国家集中購買医薬品実施関連業務に関する通知》が発表された。これによると、河南省では第4回VBP入札結果の施行を2021年4月30日までに開始するとのことだ。
つまり、薬価を値下げし選定された製品のVBP(VolumeBased Procurement)が始まり、逆に選定されなかった製品の公立医院における購入量が大幅に下がることとなる。
【購買確定量について】
・契約期間内において毎年、翌年度の購買確定量が契約締結される。
・翌年度の購買確定量は、その年の確定量を下回らない。
・早くその年の購買確定量を満たしたとしても、購買確定量を超えた部分もVBP選定価格で取引される。
【今後のスケジュール】
・4月16日までに、選定企業は省の要求に従い、企業資質や製品に関する登録情報を再確認する。また選定企業は配送に関する準備も完了させること。
・4月23日までに、医療機関・選定企業・省医薬購買プラットフォームの3者間で協議を締結すること。その後、医療機関は購買プラットフォームで、第4回VBP入札結果に基づく医薬品購入が可能となる。
・また《河南省医療保障局集中購買選定済み医薬品に関する医療保険基金前払い制度に関する通知》を参照しながら、医療保険基金の医療機関に対する前払い業務を行うこと。
【交易センターの要求】
・第4回VBP選定済み医薬品(一般名)のうち、一致性評価通過済みの企業が3社以上の場合は、交易センターでの売買対象となる。一方、一致性評価を通過していない医薬品は対象外とする。
・4月26日以降、第4回VBPの対象となった未選定医薬品についても、河南省公共資源交易センターは価格の調整を行う。
さいごに
VBPの入札及び施行は既に常態化しており、また公的医療費削減に向けた取り組みは今後も続くと考えられる。
上記スライドにある通り、人口増・高齢化などによって今後も高まる医療費を抑制するために、政府としては民間サービスの活用を推奨している。
また、既成概念に縛られない、新たな発想のサービス・商品が民間から次々と出てきている。
公的医療保険の活用を念頭に置きつつ、そういった民間サービス・商品の活用も考慮した戦略が求められている状況だ。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。