2022年11月30日、国家薬品監督管理局(NMPA)より《医薬品オンライン販売禁止リスト(第一版)》が発表された。
これは、2022年11月3日に出されたパブリックコメントの正式版である。
パブコメの内容を紹介した際に作成したスライドを用いて、パブコメ→正式版への変更内容を説明しようと思ったが、特に大きな変更点はなかった。
「用薬リスクの高い品種(43品目)」に対する説明として、今回発表の正式版には以下の補足説明が追記されている。
- 43品目は一般名で列挙したもの
- 単剤に限る
- 抗菌薬について外用剤を含めない
(パブコメの内容については、2022年11月8日掲載の当ibg Healthcare Newsをご覧ください)
医薬品オンライン販売に関して、同日2022年11月30日に国家薬品監督管理局(NMPA)から《医薬品オンライン販売 登録・報告業務の規範化に関する通知》が発表された。
2022年12月1日から《医薬品オンライン販売監督管理弁法》が施行されるに伴い、オンラインプラットフォーム企業に対して各種情報の提出を要求したのが、今回の《通知》である。
【プラットフォーム企業がNMPAへ提出する情報(一部抜粋)】
- プラットフォーム企業の連絡先担当者
- 企業情報(住所、法定代表者情報等)
- IPドメイン情報 など
また今回の《通知》では、以下も明記されている。
- プラットフォーム企業から提出された情報を、省級薬品監督管理部門は社会に対して公開する。(企業名・法定代表者・オンライン名称・APP名称など)
- プラットフォーム企業に対する現場査察を、政府部署は毎年1回以上実施する。
オンラインプラットフォーム企業に対して、「情報提供」や「現場査察」の要求が今回出された背景として、医薬品オンライン販売監督管理弁法(2022年12月1日施行)がある。
【医薬品オンライン販売監督管理弁法でのプラットフォーム企業に対する要求】
- 販売する医薬品の品質管理・トレーサビリティ・副作用報告などが、体制・仕組み上問題なくできること
- 消費者に対して薬学知識を提供したり、資格を持つ薬剤師によるサービスを提供すること
- オンライン上で処方箋を審査する際、過去に使用した電子処方箋の重複使用を避けること
- 国が特殊管理対象と定めた医薬品を販売しないこと(ワクチン、血液製品、麻酔薬品、精神薬品、医療用毒性薬品、放射性薬品、薬品分類の易制毒化学品等)
《医薬品オンライン販売監督管理弁法》の内容については、2022年9月5日掲載の当ibg Healthcare Newsで取り上げているので、そちらを参照いただきたい。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。