·
上記は中国の希少疾病に関する政策動向や承認数、NRDL収載状況をまとめたスライドである。昨年作成したものであり、承認数やNRDL収載について2021年前しか反映していないことを了承いただきたい。
2023年1月18日に発表された2022年版NRDLでは、前回の2011年版同様、7製品の希少疾病薬が新規収載された。
上記スライドは、今回新規収載された7つの希少疾病薬を“中国での上司承認年月”の順番にリストアップしたものだ。
ここで、NRDLへの新規収載の申請条件を振り返りたい。(希少疾病薬に関する内容のみ抜粋)
【2022年版NRDL申請ルール】
- 2017年1月1日~2022年6月30日に上市承認or適応症重大変化された医薬品
- 希少疾病薬については、2022年6月30日以前に上市承認されていれば5年間の制限なし
【2021年版NRDL申請ルール】
- 2016年1月1日~2021年6月30日に上市承認or適応症重大変化された医薬品
【2020年版NRDL申請ルール】
- 2015年1月1日~2020年8月17日に上市承認or適応症重大変化された医薬品
2020年のNRDL政策ルール変更以降、MAHによる毎年の自主申請が可能となった。
つまり今回収載された希少疾病薬の7製品だが、上記ルールを考慮すると以下のことが言える。
【上市1年目に収載された製品】
- リルゾール経口懸濁液
- イネビリズマブ
- オファツムマブ
【上市2年目に収載された製品】
- リスジプラム
- フマル酸ジメチル
- ラナデルマブ
【上市3年目に収載された製品】
- トレプロスチニル
リスジプラムについては、前回紹介した通り国営テレビで談判交渉の様子が放映されている。それ以外の値下げ率などについて公表はされないが、NRDL保険償還が施行される2023年3月以降の市場データより把握可能だ。
2018年12月から施行された国家VBP(当時の4+7)による影響や、2020年3月発表の《薬品監督管理弁法》で希少疾病薬の優先承認審査が出されたりと、ここ数年、希少疾病薬への注目が高まっている。
NRDL以外の患者自己負担額軽減策についても、引続き紹介していきたいと思う。
以上
この記事は各種公開情報・ibg経験等を基に、ibgが内容を作成したものです。